Q:質問:中学生女子
突然、生理になってしまった時の話しです。生理がきてもう3年が経ちます。トイレに行って生理になった事に気付いて、先生に伝えるまでは出来るのですが、その後の「ナプキンを持っていない」までの話しは出来ません。
どうしたら良いですか?
このような事は、経験と失敗を重ねてわかるようになるのでしょうか。
A:答え:
生理に関しては失敗させたくないことの一つです。
経験と失敗から学ぶより、練習して教えていく方がお子さんにとって分かり易いです。(失敗を減らしていく)
先生に生理になったことを伝えられるお子さんですので、お母さんとの言葉のやりとりで、言えるように練習することを提案します。
例:生理になってない時に話題にします。具体的な言葉が言えるように導きます。
お母さんがお子さんに言います。
「学校で生理になりました。」「でもナプキンを持っていません。」
「先生にナプキンくださいと言います。」
続けてお母さんが言います。
「では、問題です。」「学校で生理になりました。」「でもナプキンを持っていません。」「先生に何て言いますか?」
それを聞いたお子さんが『ナプキンください』と答えます。
以上の話題を時々出してお子さんが先生に言えるように練習してみてください。
◆やってみての相談
普段、外出の時にポーチの中にナプキンを入れています。
いつも私がナプキンではなく「ポーチ持った?」と聞いていたからなのか「先生に何と言いますか?」のあと「ポーチください」となってしまいました。
また、ナプキンの発音を教えたら「ナピキン」になってしまいました。
◆ 再度のアドバイス
ナプキンくださいではなく「ポーチください」ということがわかり、ナプキンという言葉を教えてなかったということですので、実物を見せながら言葉を教えてください。
この時に、口の動かし方によって『ナプキン』の発声が難しい場合があります。
・その1
ポーチは言えるので、ナプキンが言えるように教えます。
「ナプキンって教えてなかった。ごめんね。」
「ナプキンって言えるように、練習しようか。」
と言ってから練習します。
その場合は、お子さんの意識が実物に向いている時に、お母さんが「ナプキン」と言いその音声を聞かせると、お子さんは耳で聞き取り、音声を出せる可能性があります。( お母さんの口の動きは見せない )
例:「ナプ」「キン」2音ずつに区切ります。
「ナプ」と、「キン」が言えたら
「ナプ、キン」繋げます。4音ですが、2音のイメージで教えます。
言えたら「ナプキンって言えたね~」と言います。
その日のうちに時間を空けて何回かナプキンと言う練習をします。
*時間を空ける例:「言う練習」→「ダンスなど」→「言う練習」→「トランプなどの遊び」
→「言う練習」
次に何日か日にちを空けて、言えるかどうかを確認します。
言えたら、「ナプキンどれかわかるー?」と聞いてみます。
さらに、お子さんと買い物に行き、「ママ、ナプキン買おうと思うんだけど、一緒に探してくれる?」とお願いをして、探してもらいます。家に帰り、ナプキンをしまう場所も教えます。
・その2
話せる言葉は多いのですが、生活のなかで言葉を結びつけることが難しい場合があります。
やりとりする言葉を少なくすることを提案します。
例:お母さんが「聞いてね」と言い、お子さんがお母さんに意識が向いたら
「学校で生理になりました。」
「ナプキン持っていません。」
「先生に言います。」
「ナプキンください。」
続けてお母さんが言います。
「問題です。」
「学校で生理になりました。」
「先生がいます。」
「何て言いますか?」
それを聞いたお子さんが『ナプキンください』と答えます。
以上の話題を時々出してお子さんが先生に言えるように練習してみてください。
:効果:
「ナプキン」の練習中 「ナプ」と「キン」を分けて言うと言えるのですが「ナプキン」と続けて言う時に、最初は「ナピキン」になってしまいましたが、何度かやっているうちに言えるようになりました。
「ナプキン」と正しく言えた時、娘がとても嬉しそうな顔をしました。
そして、先生に伝えるときも「ナプキンください」と言えるようになりました。
また買い物へ行き、ナプキンを買わなくてはいけない時には自分から「ナプキン買わないと!」と言うようになりました。
その後は、普段話しをしていて言いにくい単語に気付いた時は、その都度練習をするようになりました。
以前は、間違った言葉を練習しようとすると嫌そうな顔をしたのですが、今では全く嫌がる様子がなく、何度でも自分から繰り返すくらいになりました。
学校の先生から「最近、言いにくい単語は一文字一文字意識して言っているのが分かります。」と言われました。
そして学校で「先生、生理です。ナプキンしてます」と先生に伝えられたようで、先生から報告がありました。
伝えるという事は、まずしっかり言えるという事なのかなと改めて感じました。